
言葉を変え続けて、しばらく経った頃。
何かが変わり始めた。
劇的な変化じゃなかった。ある日突然、人生が好転した、という話じゃない。もっと静かな、じわじわとした変化だった。
同じ内容を話しているのに、相手の反応が違った。
以前は聞き流されていたことが、前のめりで聞いてもらえるようになった。同じ言葉を使っているのに、届き方が変わっていた。最初は、なぜかわからなかった。でも、少しずつ気づいた。
言葉を変えると、自分の中の何かが変わる。
「どうせうまくいかない」という気持ちで話す言葉と、「うまくいっている」という気持ちで話す言葉は、同じ内容でも、温度が違う。聞いている相手に、その温度は伝わる。
同じ出来事でも、受け取り方が変わっていた。
以前なら「また失敗した」と思っていたことが、「次はこうすればいい」と思えるようになっていた。受け取り方が変わると、次の行動が変わった。行動が変わると、結果が変わり始めた。
「考え方を変えれば、現実が変わる」というのは、魔法の話じゃなかった。
順番の話だった。
言葉が思考を作り、思考が行動を作り、行動が現実を作る。その入口が「言葉」だった。だから言葉から変えることに、意味があった。
あの時、もし「どうせ無理だ」という言葉のまま動いていたら、今はなかったと思う。