
代表を譲ってから、3年近く、方向を失っていた。
やりたいことはすぐ見つかると思っていた。自分にはそれだけの積み上げがある、と思っていた。でも、見つからなかった。
毎週、テレビを見ていた。
ガイアの夜明け、カンブリア宮殿。何かヒントがあると思っていた。事業を作っている人たちの話を見ながら、「自分ならどうするか」を考えていた。
でも、テレビの中の話は、自分の話にならなかった。
見ている間は燃えるような気持ちになる。でも画面が消えると、自分は何も変わっていない。次の日も、また同じ日常が始まる。
何もできていない自分が、ただ歯がゆかった。
焦っていた。でも焦れば焦るほど、答えは遠くなった。「何かをやらなければ」という気持ちと、「何をやればいいかわからない」という現実が、毎日ぶつかり続けた。
あの頃の自分に、今の自分が会えるとしたら、何を言うだろう。
たぶん、こう言う。
「答えが出ない時間も、無駄じゃない。あの3年間が、後で効いてくる」
でも当時の自分には、そんな言葉は届かなかっただろう。
人は、しんどい時に「後で意味がわかる」と言われても、今のしんどさは消えない。それを知っているから、あすハピでは「それでいい」から始めることにした。